あらすじ
日本の昔話より。むかしむかし、カニがおにぎりを食べようとしていると、サルがやってきます。サルは「そのおにぎりを、このかきのたねと交換してあげよう」と言うと、カニの手からさっとおにぎりを取りあげて食べてしまいました。突然の出来事に驚いたカニでしたが、かきのたねを庭にまいて、せっせと水をまき、育てました。やがて、かきのたねから芽が出て、大きな木になります。そこに、また、あのサルがあらわれて・・・。
みどころ
皆さんお馴染みの昔話ですね。「因果応報」という言葉があてはまるでしょうか。親の仇討ちという、実は結構重いテーマのお話です。あたたかみを感じる中田弘司さんの手描きの絵ですが、サルをより憎たらしく、他の動物たち(一部動物じゃないモノも、まじっていますが・・・)をより親しみやすくさせてくれています。仇討なので、ご存じのとおり、みんなで力を合わせて、容赦なくサルを痛めつけるわけですが、最後のシーンは少し救いを残しておいてくれますので、ご安心を。サルのようないじわるをしない4歳~6歳のお子さんにおすすめの絵本です。