あらすじ
日本の昔話より。むかしむかし、たのきゅうという名前の旅役者がおりました。たのきゅうは早くお母さんに会いたくて、山道を越えて家に帰ろうとするのですが、その山には恐ろしいうわばみが現れて、人間をまるのみにしてしまうというのです。果たしてたのきゅうは無事に家までたどり着けるのでしょうか?
みどころ
絵本作家岡本一郎さんと水野ぷりんさんによる作品。落語のお話の一つで、秋田や徳島に伝わる民話が元になっています。「芸は身を助ける」とはまさにこのことだと感じさせてくれますよ。あっさりとたのきゅうの策にはまってしまううわばみ(大きなヘビ)を見ていると、なんだかいたたまれない気もしますが、たのきゅうや村のみんながおびえずに暮らせるようになって、最後はほっと一安心ですね。岡本一郎さんの軽快な文章と、水野プリンさんの迫力のある色鮮やかな絵に注目して、作品をお楽しみください。日本の民話や落語に興味を持ち始めた4歳~のお子さんにおすすめの絵本です。